リレーションシップ・マーケティングは、いかに既存顧客と長期にわたり良好な関係を継続させていくかを考えていき、1人の顧客から得られる利益、売上を増やし、顧客の生涯価値を高めていくことを狙うマーケティングになります。
これは、一般消費者のみとは限らず、取引関係においても適用していくことが望まれ、また、ウェブ上においては特に重要視しなくてはいけません。
リレーションシップ・マーケティングが重要な理由
主な理由は、「プロモーション戦略」で説明したように、ウェブ媒体は人的販売に比べ以下の理由から消費者のレスポンス(反応)が低くなってしまいます。
・商品を直接見ることが出来ない
・商品について、販売者と対話が出来ない(実店舗だとAかBで迷ってもすぐ販売員に聞くことが出来ます)
・販売者の「顔」が見えにくい
・他のサイトとクリック一つで簡単に比較できる
など、様々な要因が消費者のレスポンス(反応)を低くしてしまいます。
しかし、一度でもそのウェブサイト(お店)で購入経験があれば、それらの要因による不安が大きく軽減されます。そうなれば消費者がまた同じサイトでリーピート購入してくれる可能性に繋がります。
なので、ウェブ上において消費者との関係性は非常に重要になってきます。またリレーションシップ・マーケティングを行う上で以下のマーケティング手法も活用されます。
データベース・マーケティング
これは、顧客の性別、年齢、地域などの属性や購入商品、頻度、利用金額などの購買履歴、傾向など、蓄積されたデータを基に顧客の嗜好を分析し、販売促進を図っていきます。無作為にアプローチするよりも、より適切な販売促進を行っていくことが出来、またそれによりコスト面も削減していくことが出来ます。
ワン・トゥー・ワン・マーケティング(One To One)
これは、データ・マーケティングなどで、それぞれの顧客の嗜好を分析した結果を基に、一人一人に対して販売促進のアプローチを図っていきます。
それにより顧客との関係性の向上にもつながり、より細かなニーズに応えていくこともできます。また各顧客に最適な商品やコンテンツを「推薦、提案」していく方法もあり、それを「レコメンデーション」と呼びます。
例えば、アマゾン、楽天、ヤフーなどで購入後に届く「おすすめ商品」のメールなどになります。また、これらの購入後の関係性だけでなく、サイト訪問者との良好な関係を築いていくことも重要になります。
サイト訪問者は今後の見込み顧客とも言えますので、繋がりを持つ事で選んでもらえる可能性が高くなり、またそのためには訪問したユーザーが、アクションをおこすための様々な理由が必要となります。単にメールマガジンなどに登録を促すだけでは登録される事が少ないので、登録に値する理由が必要と言うわけです.
どうすればアクションを起こしてくれるのかを考えてき、試行錯誤していく事が求められます。