このページは価格戦略 3.需要志向の価格設定の続きですので読んでいない場合順に読んでいただくと理解が深まり。
心理的価格設定
この方法は、需要、コスト、他社との競争価格など「価格を設定し、消費者に納得してもらう」と言うものではなく「消費者が、すでに納得し知覚している価格」や「心理的効果」と言った要素になります。
①名声価格
消費者多くは、高級時計、宝石類など「高価格」と認知しています。
心理的に「価値」を図る最もな目安となるのは「価格」になり「高価格=価値が高い」「低価格=価値が低い」と判断する事が多いので、あまりにも低価格だと「低品質、あるいは偽物?」の様に価値が低いと認識されてしまいます。
なので、高品質であると知覚してもらうため意図的に高価格設定を行います。
②習慣価格
長期間ほぼ価格の変動がなく一定的で、消費者も習慣的に「この位の金額のもの」と認知している価格になります。
例としてペットボトル、缶の飲料品などは、ほぼ価格の変動もなく100円~150円で認知される習慣価格にあたり、消費者にとってこの様な習慣価格は「値下げ」の抵抗はあまり感じませんが「値上げ」には非常に抵抗を感じやすく、価格を変更させるのは難しい事が多いです。
③端数価格
販売価格を1000円ではなく980円、2000円ではなく1980円など端数で設定する方法です。
この方法は心理的要素になり、消費者は価格を四捨五入ではなく「左から右」に読んだままとらえる傾向があると言われています。
つまり「1000円」だと読んだまま1000円台の価格と捉え「980円」だと900円台と捉える傾向があり、また、割安感を覚えると言う事です。
ただし、あまりにも濫用(らんよう)すると見慣れてしまい割安感も薄れてしまうこともあります。なので、設定する場合普段あまり値下げされないもので、セール時期、特売日などで「希少性、限定性」の設定も考えていく必要もあります。